【ビッグ4早期内定者直伝】ビッグ4会計事務所(税理士法人)の選考突破方法

カイ

みなさん、こんにちは!
東京GD練習会のメンター・カイ(@tokyo-gd_ex)です。

今回は、私の経験を基にビッグ4会計事務所(税理士法人)の選考突破方法についてご紹介しようと思います。

まず、選考の流れについては下記の通りです。

  • ステップ1
    10月から選考向け法人説明会の開始
  • ステップ2
    11月中旬に志望動機書の提出締切
  • ステップ3
    11月末までにwebテスト、適性検査(自宅受験)
  • ステップ4
    12月中旬から人事面接(1回)
     
  • ステップ5
    1月〜2月にかけてパートナー面接(1回)
     
  • ステップ6
    2月〜3月に内々定通知

ポイント
上記の通り、ビッグ4税理士法人はおよそ4つの選考ステップがある。
それぞれについてポイントを示す。

1. 志望動機書の提出

これは、一般的にエントリーシート(ES)と考えてもらって良い。実際には2種類の書類に分かれていて、1枚目は履歴書、2枚目は志望動機書と、別々に提出することを求められる。

それらのフォームだが、一言も言及されていない。つまり、形式は全くの自由なのである。
普通、日系企業なら企業が独自に作った履歴書や自己PRシートを事前に埋める必要があるが、外資系だからなのか、かなり大雑把な感じを受ける。

私が実際に提出したもので説明していく。

内定者が提出したエントリーシート

まず、1枚目の履歴書。
これは大学で販売されている大学名入りの履歴書を買ってきて、書かれている項目を全てワードに打ち込み、PCで完成させた。
証明写真については、スマホで撮った写真をPCに取り込んで貼り付けている。
そして、2枚目の志望動機書。
これは「なぜ税理士業界を選んだのか」「なぜ貴法人を選んだのか」の2点に絞ってワードで作成した。
1つ目の項目については800文字ほど、2つ目の項目については400文字ほどで作成した。文字数無制限とのことだったが、たくさん読んでもらうのも辛いし、とにかく要点を絞って作成することを心がけた。
結果、履歴書1枚、志望動機書は2枚で3枚を提出することとなった。
なお、提出方法はマイページからデータでの提出である。
もし手書きで作成するなら、スキャンして提出が求められる。
※ビッグ4税理士法人向け志望動機書の作り方のコツはまた別の機会にご紹介します!

2. Webテスト・適性検査

志望動機書を提出したあと、自宅受験での試験を課される。
数的処理、言語、そして適性検査である。

Webテストについて

レベルとしては一般的なwebテストの域を出ない。サマーインターンでたくさんのテストを受けてきた就活生なら、つまづくことはほとんどないと思われる。
私はサマーインターンの選考「受験回数」なら多くの就活猛者と肩を並べると自負しているが、そんな私でも内定後に人事に聞いたところ、上位10パーセントに入っていると言われた。(自慢です。)
なので、サマーインターンをあまり受けていない就活生でも、一冊、SPIの問題集を2周〜3周ほど解いておけば問題はない。2、3周目は間違えたところの解き直しで十分である。

適正検査について

重要なのは、適性検査である。
話が少し逸れるが、ビッグ4税理士法人は、税理士試験の勉強を一切しない大学生の新卒採用を年々強化している。様々な個性・特長を持った人材を採用することでクライアントのニーズに応え、世の中の流れについていくためだ。

しかしながら、税務未経験者であるため新卒入社から2、3年ほどは書類作成という、いわゆる税務に関して下積み業務を任される。これが案外地道な作業で、地味でありながら骨の折れる作業であると言われる。(逆に、ここでの経験が年次が上がってマネージャーになり、本格的に税務コンサルをしていく上で核になってくる。)

この期間において脱落者もいるため、下積み業務を丁寧にしっかりできる人材が求められる。ビッグ4税理士法人のより詳しい企業解説については、別の記事で紹介したい。

話を適性検査に戻すと、この検査の結果、新しいアイデアを作るのが好き(コツコツ作業は苦手)などといった項目を積極的に選んでしまうと、のちの人事面接で落とされる可能性が大きい

もちろん、話の仕方次第でいくらでも挽回は可能であるが、「細かい作業を丁寧にできる」「コツコツできる」「粘り強い」などの特性を持った人を積極的に採用したい、という法人側のニーズを頭に入れて置くべきだろう。

嘘をつく必要はない。後述する人事面接では、適性検査の結果と目の前の面接受験生が本当に一致しているのかについて、多くの時間を割いて確認している。なので、検査結果と大きくずれるような受け答え・仕草だとその時点で落とされると思ってほしい。
また、この記事を読んで、すごく会計業界に興味があるわけでもない上に性格もあんまし合わないなと感じたら、本選考の受験はあまりお勧めできない。

3. 人事面接(1次面接)

日系大手、特に金融機関ではリクルーターとの面談も含めると10回程度を超える可能性もあるが、会計事務所での面接回数は2回、多くても3回程度にとどまる。私は初回の人事面接の後が、もう最終面接だった。ここでは人事面接について取り上げたい。

人事面接について

なお、私が受けたビッグ4の一社では本社に何らかの形で行くことになった場合、必ず交通費分として1000円が現金でその場で支給された。

Webテストの結果及びエントリーシートを基にして、次のステップである人事面接に進めるかどうかがメールで知らされる。テスト結果を送信したのち、だいたい1週間ほどで合否の連絡がなされる。

合格した場合、複数日程あるうち自分の都合の良い日程・時間を選択送信することで面接日時が決まる。場所はもちろん、本社ビルの中であった。

私が受験した会計事務所では、2つの部屋で2人の人事担当者が面接を行うスタイルだった。メインの質問者と、アシスタント(何か気になることがあれば質問される)の2人で、時間にして20分ほどの時間を要した。

質問内容としてはかなりオーソドックスで、

実際に受けた質問内容

「学生時代に頑張ってきたこと」

「なぜタックスコンサルタントになりたいのか」

「なぜビッグ4の中からうちに決めたのか」

「会社に入ってから申告書作成など細かい業務も多いが、ついていけるか」

「語学力について」

「キャリアプランは何か考えているのか」

そして、「逆質問」。

内々定が決まった後に聞いた話だが、人事面接では、適性検査の結果と面接者の雰囲気や言動が一致するのかどうかについて特に注意して選考を進めているそうだ。外資系会計事務所だから、簿記や語学力、そして税理士科目の勉強を重視しているかと思う方がいるだろうが、(私もそう思っていたが)全く心配ないとのことだった。もしそれらに強みを持っているのであればアピールするべきだ。

ここからは私の推測だが、ビッグ4会計事務所で税理士資格を持たない・科目合格すらしていない学生の採用、つまり真の意味での「新卒採用」をしている場合、最初の数年間の申告書作成期間を真面目にコツコツ、辞めないで取り組める人材を欲しがっている可能性が高い。

つまり、適性検査で「真面目」「丁寧」「コツコツ」といったような判定が出ている、その傾向が強い人材が人事面接に行ける。しかし、面接での雰囲気や態度、言動が少しでも判定結果とかけ離れてしまうと、最初の数年間を乗り切れない可能性があるとみなされ、求める人材像とマッチしなくなってしまう。その結果、面接に落ちてしまう可能性がある。

皆さんに伝えたいのは、適性検査での自分を偽らないことは当たり前として、自分が答えた内容を薄くでもいいので覚えていてほしい、ということだ。上に書いたように、その内容を基にして面接が組み立てられているからである。

「真面目」、「丁寧」などの結果が出なくても、きちんと正直に受け答えができれば必ずチャンスはある。

4. パートナー面接(役員最終面接)

人事面接の後、1週間ほどで結果がメールにて知らされる。合格した場合にはいよいよパートナー面接に向かうことになる。なお、パートナーとは一般企業でいう役員クラスの意味で、事務所(ファーム)の協同経営者を意味する。

人事面接と同じように、メールにて面接日時のリストの中から都合の良いものを選び送信、本社ビルの会議室の中で面接は行われる。余談だが、人事面接よりかなり厳かな部屋(やや暗めでムード?のある室内)で行われるため、全くリラックスできなかった。

面接官は3人。時間によっては2人もあるが、基本は3:1のスタイル。3人ともパートナーであり、うち一人がメインで質問をする。残りの二人はじっと話を聞いたり、メモをしたり、時折質問を挟む。全員で受験生の人物像を把握しようとしているのがわかる。

ここでも質問内容は非常にオーソドックスであった。

質問内容①

「学校で勉強している内容」

「大学時代頑張ったこと」

「なぜタックスコンサルなのか」

「なぜうちにしたのか、他社は見たのか」

ここまでは、人事面接と同じような内容である。

質問内容②

「もし内々定を出すなら、本当に来るのか」

「うちは第何志望なのか」


最終面接で新たに聞かれたのがこれらの質問である。

そして、最後に逆質問の時間が設けられた。

逆質問では、「しなかったからといって減点する」ということはしてないそうだ。

そもそも会計事務所で働くという時点で、税務知識・会計知識のない学生からしたらわからないことだらけであり、誤解も多い。それらの誤解を解くための逆質問の時間である、と。

私は2、3点簡単に聞いて最終面接を終了した。

私個人の感覚であるが、最終面接では受験生を落とそうとして行われるものではなく、

  • あなたはどんな人物なのか
  •  なぜ税務に興味を持っているのか
  •  うちの事務所でやって行く覚悟はあるのか

の3点を確認するための時間であったと思う。

緊張するが、落ち着いて考えてきたこと、自分の思いを伝えることができれば問題ないはずだ。内定者の友人らにも確認したが、圧迫というようなことは一切なかった。みんな似たような質問内容だったこともわかっている。

最終面接の最後に、メインで質問をしてきたパートナーから10日間ほどのちに合否に関わらず連絡をします、と言われ部屋を退出することとなった。

5. 内々定通知〜その後

10日ほどのちに連絡すると言われていたが、私が最終面接に臨んだのは12月3週目だったため、年明けの後1月2週目に連絡が来た。電話での連絡で、年末年始を挟んで15日程度後のことだった。最終面接に合格ですと伝えられ、今後の手続きなどを確認した。また、他の企業の選考を受けたい旨を伝えると快く承認してもらえた。人事からは、全ての選考活動が終了したら再度私の方から連絡してくれれば内定の書類を送付すると言われた。

まとめ

私のビッグ4税理士事務所の選考体験記は以上で終了である。

全てのステップを経て、最も重要だなと感じたことがある。それは、「なぜタックスコンサルタントになりたいのか」について本気で話せるかどうか、である。というのも、これはエントリーシートの段階で書かなければならない事柄であるが、適性検査で矛盾ないように答え、2回の面接できちんと伝えることができなければ合格できないからだ。

税務・会計に知識がなくとも、ビッグ4のネームバリューがいいなと思う方や、現時点で知識はないが何かしらの専門家としてやっていきたい方、専門コンサルタントとしてキャリアを歩みたい方、ぜひ一度受験して見てはいかがでしょうか。

カイ

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