Taka
東京GD練習会のメンター・Taka(@shukatsu_ex)です。
53.4万円。
この数値をご存知の方はいるでしょうか。これは企業が学生1人を採用するのに支出している平均的な費用です。20人採用する企業であれば1000万円。数百人採用する大企業では億以上のコストをかけて採用活動を行っています。
参考 2018年卒マイナビ企業新卒内定状況調査新卒採用サポネット
これだけのコストをかけて人を雇う以上、大企業を中心に多くの企業では、できる限り失敗を無くす為にあの手この手でリスクを最小化する方法を取り入れています。Webテストで学力面のチェックを行うのは勿論のこと、初期段階の面接でもスコアリング評価で機械的に要件を満たさない人を足切りにかけることで、面接官の主観や感覚で採用にばらつきが出ないようにしている企業がとても多くなっています。このような面接手法をコンピテンシー面接と呼んでいます。具体的には、過去に高い成果を出した人の性格特性を統計的に処理し、その性格があるかどうかでスコアリングを行っているのです。
今日はこのコンピテンシー面接について、解説していきます。これをしっかりとESや面接の動作で活かせば、面接の初期段階で落ちる事も減らすことができますし、社会人になった後も成果を出すことができる性格に自分を近づけることが可能です。
成果を出す人はどのような性格か?
公益財団法人日本生産性本部が行った抽出調査では、以下の点が挙げられています。
- 成果達成思考
- コミュニケーション
- チームワーク
- マネジメント
- 部下育成
- 顧客満足
- 自己研鑽
- 行動・時間管理
- 論理的な問題解決
- 関係構築
今回は、上の3つ「成果達成思考」「コミュニケーション」「チームワーク」「マネジメント」、マネジメントと部下育成をまとめて「リーダーシップ」について解説していきたいと思います。ぜひESや面接対策に活かしてください。さらに詳しく知りたい場合、『コンピテンシー評価モデル集【改訂増補第5版】』(2160円)を購入されるか、『東京GD練習会』に直接コンタクトを取っていただければと思います。
①成果達成思考
以下の点を満たす人は成果達成思考が高く、高いパフォーマンスを上げられるとされています。
●目標を明確化できるか
ー目標を具体化できており、言語化できているか
ー目標達成のためのアクションプランが細かく具体化できているか
●優先順位が設定できているか
ー目標達成手段を重要度、緊急度の観点から優先順位付けし、効率的に整理されているか
●リスクを織り込み、解決策を考慮できているか
ー目標達成の障害となる問題の発生が予想される場合、未然防止のためにあらかじめ可能な処置を行っているか
ー問題が発生した場合、冷静に状況を分析し、問題解決にあたりながら目標達成に向けた行動をとっているか(安易に目標レベルを変更していないか)
●正しい場面で意思決定を行っているか
ー決めるべき時にタイムリーな判断を行っているか
ー問題を先送りにしていないか
●正しい業務遂行を行えているか
ー目標達成のために粘り強く努力しているか
ー失敗が続いた場合にプラス思考になれているか
ー達成手段の遂行中に、進捗度を定期的にチェックしているか
ー目標段階の最終段階において、実績が目標に達成しているかの注意深い判断ができているか
●さらなる成果向上への行動をとれているか
ー前期の成績が良かった場合でも、現状に満足せず高い目標を設定できているか
②コミュニケーション
コミュニケーションも、ビジネスを行う上では欠かすことのできない資質です。以下がビジネスコミュニケーションができる人の行動特性です。
●様々な意見を誠実に受け入れられているか
ー相手の意見に耳を傾け、その意見を素直に受け入れたか、また相手に信頼感と安心感を抱かせているか
ー自分の意見と異なる意見に対して、一度相手の主張を受け入れてから自分の意見を主張をしたか
ー相手の意見を聞く際に適切なタイミングでのうなずき、アイコンタクト、相槌など行い、相手の感情に共感する姿勢を示せているか
●円滑に相手を説得できているか
ー論理、感情の面から主張のプラス、マイナスの両方を説明し、プラスの優位性を強調することで相手を説得したか
ー客観的な見解を加えて説得力を持たせるなどのテクニックをいくつか持っているか
③チームワーク
ほとんどの仕事は他人と協働しなければできません。以下がチームワークができる人の行動特性です。
●仕事のバトンタッチゾーンの重視
ー自分の仕事を責任をもって遂行し、後継者に交代したか
ー後継者のことを考え仕事の引継ぎを行ったか
●自分の役割の明確化
ーチームの目標達成のために、自分の役割を明確化し、やるべきことを明確化したか
ー個人プレーに走ることなく、チーム全体の目的や利益を重視する行動をとったか
ーミスを他責にせず、自ら責任を取ったか
●異なる意見のまとめ
ーチームの会議では自分の意見を主張しチームのアウトプットを最大化できているか
ー自分の意見が採用されなかった場合でも、その結果を素直に受け止め、目標達成のために努力をしたか
④リーダーシップ
リーダーシップを発揮する人のコンピテンシーモデルは以下です。
●ビジョンの明確化
ーすべての部下と具体的なビジョンを共有できるか
●業務内容と部下の力を把握できているか
ー部門の業務量に合わせて適切な目標を設定し、それに応じた部下への仕事の割り振りを行ったか
ー部下の能力、性格などの人的分析を定期的に正しく行っているか
●部下への指示を適切にできているか
ー部下に権限を委譲し、部下の主体性を尊重したか
ー明らかなミスを発見した場合、タイミングを逃さずその場で具体的に指摘したか
ー情報を共有し、全員が利用可能な状態にしているか
ー部下を適切に褒めたか
ー部下とのまめなコミュニケーションを行ったか
以上の点を踏まえ、社会人の基礎的な力があることをしっかりと企業に示せるようにしましょう。
Taka
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