就活の上で、避けては通れない道ではないけれど、ぜひやっておきたいのがOBOG訪問。
実際に企業で社員として働いている方々を訪問して、自分が働きたい企業がどのような企業なのか、企業の特色はどんな部分にあるのか、業界誌や企業のホームページなどで見る以上に深い情報を知る事が出来ます。
志望動機などにさらに説得力をプラスするいい材料にもなりますし、自分が働いた後のこともイメージしやすくなります。
実際に就活を終えた先輩方に話を聞いていても、
OB訪問は本当にやっておいてよかった。
時間がなくてOB訪問ができなかったけれど、本当にやっておけばよかったと後悔している
という声がたくさん。
ということで今回は、OBOG訪問について、やり方からおすすめの質問まで、詳しく解説していきます。
この記事を読めば、OB訪問に対する疑問や不安が解消でき、より実りあるOB訪問になること間違いなしです!
目次
1.OBOG訪問のメリットは?
OBOG訪問っていうけど、訪問したところで何がいいの?と思う人もいるかもしれません。
OBOG訪問には、大きく分けて3つのメリットがあります。
- 自分の志望動機やガクチカがES・面接で通用するか聞ける
- 自分の思い描いている仕事ができるかどうか聞ける
- 業界や企業についてより深く知ることができる
それぞれについて詳しく説明していきます。
自分の志望動機やガクチカがES・面接で通用するか聞ける
就活生なら誰しも、志望動機やガクチカを自分なりに持っていて、それを企業に対してアピールしていくものです。
しかし、そのガクチカや志望動機が、企業側からすると的外れなものであったり、企業側が必要としている人物像とは少しずれている場合がないとは言い切れません。
そのような事態が面接の場で起こる事を防ぐため、事前にOB訪問で現役の社員さんに見てもらえば、そのようなずれを少なくすることができます。
自分の思い描いている仕事ができるかどうか聞ける
これはOBOG訪問の目的の中でもかなり大きな部分を占めます。
内定をゲットして志望していた企業で働けることになった!
けれど入社してみると全然やりたいことができない…。
こんなはずじゃ…。
…なんてことが起こらないように、その企業に就職すると仕事でどのような案件を扱うのか、どのような仕事をするのかをOBさんやOGさんに聞いておくことは非常に重要です。
先輩の体験談にもこのようなものがありました。
「面接に行って、志望動機で「御社で~~~な仕事に携われると聞いて、御社を志望しました!」というと、急に「OB訪問したことない?」と聞かれた。
「時間の都合で、したことがありません」と答えると、
自分が希望していた仕事にその会社で携わることはかなり難しいとのことだった」
実際にこのようなことも起こりうるわけです。
そんなミスマッチを避けることは、社会人になった後の自分にとっても有益なことです。
必ずOB訪問で、どのような仕事に携われるのかは確認しておきましょう。
業界や企業についてより深く知ることができる
業界研究、企業研究は就活をしていく上でマストです。
ある程度は四季報を使ったりインターネット上で調べたり、
志望企業のホームページを閲覧したりすることで情報を得ることができますが、
それだけではどうしても掴みづらいところがあるのも事実です。
そのようなときに救世主となるのがOBOG訪問。
実際に志望業界や志望企業で働いている人のリアルな声を聞くことで見えてくるところがあるのは間違いありません。
ただし、自力でも調べることができる情報を事前に知っていて初めて、OBの方とそれ以上の深い話をすることができます。
業界研究や企業研究をすべてOBOG訪問に頼りきりになるのではなく、
あくまで自分自身でできる限りは十分に研究した後で、さらにプラスアルファの現場の声としてOB訪問を行いましょう。
さらに、企業によってはOB訪問を受け付けているOBの方がスカウト権限を持っていて、志望企業への選考に対してOB訪問が有利に働く場合もあります。
2.OB訪問のやり方
OB訪問をおこなう上で、まずOB訪問する社会人の方を見つけなければなりません。
ただ、社会人の知り合いがもともとたくさんいる!という大学生はそんなに多くないはずです。
そのため、OBを自力で見つける方法を紹介します。
自分自身のツテを使う
大学のサークルやゼミ、親戚、友人、家族など、自分の知り合いを通じて出会う方法がまずは一番安全で気楽ですね。
自分自身の知り合いに社会人がいる場合、最初のOBOG 訪問はその人にして練習させてもらうと、
そのあとのOBOG訪問の空気感が掴みやすくてよいと思います。
ただ、一部の就活生の中には、自分の親の会社の人だと逆に親のメンツにかかわるので気が引けた…という声もありました。参考までに。
大学のキャリアセンターを利用する
知り合いのツテだけではなかなかOB訪問の相手が見つからない場合は、大学のキャリアセンターや就職課にお願いするのもひとつの手です。
大学にもよりますが、キャリアセンターに先輩社員の連絡先名簿があり、そこから同じ大学の先輩にOB訪問できる場合が多いです。
そのため、個人的にツテがない場合でも、この名簿を活用すればOB訪問先を見つけることができます。
ただし、もとからの知り合いではないではない場合がほとんどのため、連絡先を入手できたからと言って必ずしもアポにつなげられるとは限らないので、注意してください。
OB訪問サービスを使用する
OB訪問サービスを利用すると、OB訪問先を比較的簡単に見つけることができます。
志望企業や志望業界を絞ってOB訪問をすることができるため、つてを使ったりキャリアセンターに頼ったりするよりも効率的にOB訪問を行うことができます。
以下に、内定者の方からおすすめされたOB訪問サービスを挙げておきます。
【ビズリーチキャンパス】
OB訪問アプリとして有用なのがビズリーチキャンパス。
ビズリーチキャンパスは学歴フィルターが存在しており、利用できる大学が限られていますが、逆に対象大学の中に自分の通っている大学が含まれていれば使わないとめちゃくちゃ損です。
同じ大学の先輩に話を聞くことができますし、アプリを利用して連絡を取ることができるので、
キャリアセンターで連絡先を調べてアポをとるよりも気楽に利用できます。
【Matcher】
優しい社会人の人が多く、学歴なども気にせず気楽に使えると評判が高いMatcher。
登録している社会人の方も多く、また積極的に活動している人が多いためOB訪問が成立しやすいという利点があります!
ZoomでのOB訪問にも対応している方が多く、地方の学生でも安心です。
スカウト権を持っている人もいらっしゃるので、選考に対して有利に働く可能性もあります。
長期インターンやサマーインターンの募集をしていらっしゃる方もいますよ。
3.OB訪問をするときの流れ
正式な選考の場ではありませんが、目上の社会人の方に話を聞く機会を設定するには、
ビジネスマナーをしっかりとわきまえておく必要があります。
ここでは、OB訪問の流れの各段階におけるマナーや注意点を紹介していきます。
まずは、大まかなOB訪問の連絡からOB訪問終了後までの流れを説明していきます。
1.OB訪問先を見つける
これは前章で紹介しましたが、自分自身のツテを使ったり、キャリアセンターの名簿を使用したり、OB訪問支援サービスを使用するなど、自分に合った形態でOB訪問先を決定し、連絡先を入手します。
2.OBの方と連絡を取り、日時を決める
OBの方を無事見つけることができたら、日時の調整をします。
プライベートや仕事との兼ね合いがあるので、望ましいのは平日のランチタイム。
日程を指定する際は、連絡した日から直近すぎる日程は避けるようにしましょう。
また、近年就活生に向けたセクハラなどが数多く報告されていますので、場所はカフェやオフィス内などが望ましいでしょう。
夜にお酒を交えて、などと指定された場合はそのOB訪問先は切り捨てるのがよいでしょう。
連絡する際のメールのマナーをもっと知りたい方は、以下の記事を参照してください。
3.OB訪問の準備をする
先述のとおり、OB訪問が意味のあるものになるためには、OB訪問でなくても知ることができるような情報はすべて把握しておくべきです。
OBの方の勤めている企業やその企業が属している業界のことはあらかじめ十分に調べておきましょう。
そして、企業研究や業界研究の中で疑問点などが生じた場合はあらかじめそれを書き出しておき、質問として準備しておきます。
また、この後にOB訪問の際にすべき質問の例を挙げていますので、その中からOBの方にしたい質問を準備しておきましょう。
4.OB訪問に行く
指定の日時になったら、遅刻しないように待ち合わせ場所に向かいましょう。
私服でいいよ!と言われた場合は私服で構いません。特に指定がなければスーツで行けば間違いないでしょう。
料理を注文する際には、OBの方が注文したものと同じものか、それよりも安いものを選ぶとよいです。
質問をする際には、リラックスして、はきはきと話しましょう。
選考に関係があるわけではありませんし、そこまで緊張する必要はありませんが、
相手は自分よりも目上の方になりますので、失礼な態度や姿勢にならないように気を付けましょう。
また、相手が答えるのを躊躇するようなそぶりを見せた質問に対してしつこく聞くなどの行為も慎むようにしましょう。
お会計は、払っていただけることが多いですが、「払ってもらって当たり前」という態度はとらないこと。
値段を確認したり、財布を出したりなど、形式的でもいいので払うそぶりを見せるようにしましょう。
別れる際も、きちんと「ありがとうございました」「ごちそうさまでした」のお礼を言いましょう。
5.お礼のメールをする
面接やインターンシップでも終了した後にお礼メールをするとよいと言われますが、
OB訪問は一対一の関係性である以上、それらよりもいっそうお礼メールが重要になります。
できればOB訪問をした当日中に、OB訪問をさせていただいたことについてのお礼と、
OB訪問で学んだこと、気づいたこと、感じたことなどの感想を添えて、メールを送りましょう。
詳しいメールの書き方は以下のリンクを参考に!
4.OB訪問でおすすめの質問
OB訪問でぜひ聞いておきたい質問をまとめていきます。
しかし大前提として押さえておいてほしいのが、
大切なのは「しっかりとOBの方と会話をする」ことと、「自分で考えて自分の聞きたいことを聞く」こと。
面接はある程度決まり切ったようなことを言ってもいいですが、OB訪問はせっかくリアルな先輩の声を聞く機会。
判で押したような質問だけではなく、自分が業界研究や企業研究をしていく中で生じた疑問や不安を率直に聞くのも大切です。
その上で、聞いておくべき質問を、若手社員に対するOB訪問の場合と、ベテラン社員に対するOB訪問の場合で分けて紹介していきます。
若手社員に対するOB訪問の場合
若手社員の方は就職活動をしてからまだあまり時間がたっていないので、
就職活動における悩み相談をしてみたり、実際に入社してみてどうだったか、社風はどのような感じかなどを聞いてみるとよいでしょう。
質問例
〇なぜこの企業に入社したのですか?
〇就活でやっておくべきことなどはありますか?
〇何を就活の軸にしていましたか?
〇入社してから一番大変だったことは何ですか?
〇どのような社風ですか?
〇周りの社員さんにはどのような方が多いですか?
〇やりがいを感じる瞬間はいつですか?
〇休みの日には何をしていますか?
〇仕事とプライベートの両立で意識していることはありますか?
ベテラン社員に対するOB訪問の場合
その企業に勤めてある程度の年月が経っているベテランの社員さんの場合は、就活に関して聞くというよりも、
むしろ業界の勢力関係や、その企業の将来的な展望、その方自身のキャリアの振り返りなど、
その業界や企業に関わる質問をするのがよいでしょう。
質問例
〇御社の強み、弱みは何ですか?
〇同業他社と御社の違いは何ですか?
〇業界内で御社はどのような立ち位置にありますか?
〇業界や御社の将来的な展望を教えてください。
〇貴方の今までのキャリアはどのようなものでしたか?
〇どのような就活生を求めていますか?
冒頭に述べたような、志望動機やガクチカを聞いてもらい、志望先の企業が求めている人物像に合致しているかどうかを確認するのも、若手社員よりもより選考フローに近いベテラン社員がよいでしょう。
5.最後に
いかがでしたでしょうか。
OB訪問は必須の選考などではありませんが、OB訪問を実施した大学生はみな「OB訪問はしておいた方がいい!」と口をそろえて言うほど就活において重要なフェーズです。
この記事を参考にして、マナーをしっかりと守って、OB訪問でないと聞けないたくさんのリアルな声を聴き、就活に生かしていきましょう!