さて、そろそろ就活に本腰を入れなくては…。
周りも動き出しているしそろそろインターンについて調べるか…。
そんな就活生がまずぶち当たる壁が「エントリーシート」でしょう。
エントリーシートって何?履歴書と何が違うの?
就活初心者の方からすれば、どのように書くのが正解かわからず混乱することも多いであろうエントリーシート。
エントリーシートは簡単に言えば、「就活の応募用紙」のようなものです。
誰でも提出することができますが、エントリーシートの選考を通過できなければ選考のスタートラインに立つことができません。
つまり、就活の第一関門として、だれもが避けては通れない道が、エントリーシートなのです。
目次
1.エントリーシートで重視される点
まず、エントリーシートで重視される内容としてどのようなものがあるのでしょうか。
それぞれの項目の内容で重視される点はもちろん異なってきますが、
ここでは全体として重視される項目を挙げていきます。
論理的思考力、文章力
就活の選考のどの段階においても重視されるのが、論理的思考力です。
エントリーシートには様々な項目がありますが、
箇条書きではなく文章で書かなければならない項目がかなりの数存在します。
それらの項目において、
「質問に対してちゃんと答えられているか」
「論理的に筋が通った文章が書けているかどうか」
「エントリーシート全体に一貫した論理性があるかどうか」
などのポイントは共通してみられていると思ってください。
例えば、すごく極端な例を出すと、
エントリーシートのある部分では「男女は必ず平等であるべき!」と書いているのに、
別の部分では「女は家で家事をしていればいい」のようなことを書いてあると、論理が一貫していないですよね。
この例はかなり極端ですが、一貫した意見やポリシーに従って文章を書けていないと、言いたいことがはっきりせず、わかりにくい文章になってしまいます。
エントリーシートを書く時は、自分の書いた文章がしっかりと筋の通ったものになっているかどうか、しっかりと確認しましょう。
会社の理念に沿った人物であるか
エントリーシートの内容が、会社の掲げる理念に合致しているかどうかも重要です。
例えば会社の理念が「次世代のリーダーを育成する」という理念であったとすれば、
学生時代に主体性を持って行動する経験をしていたり、
サークルなどの大きな組織を引っ張った経験がある学生をより採用したいと思うはずです。
このように、学生時代に力を入れたことや自己PRでも、
企業理念に合致した自分の性格や経験をアピールすることができれば選考のうえで有利に働きます。
2.エントリーシートを書く時の注意点
丁寧な字で書く【手書きの場合】
手書きのエントリーシートの場合は、丁寧な字で書くのは大前提です。
エントリーシートは就活生と人事部の方が最初に持つ接点です。
そのエントリーシートが手書きの場合、
どうしても第一印象は内容自体ではなく一見したときの美しさによって左右されてしまうことになります。
人によって字の得意不得意があるのはある程度仕方ありませんが、
・字の大きさをそろえて書く
・右上がり、右下がりにならないようにまっすぐ書く
・一画一画繋げず、はっきりと楷書で書く
など、字の上手さに関わらず注意できるポイントはあるはずです。
綺麗な字である必要はありません。誠意のこもった丁寧な字を書きましょう。
誤字・脱字に気を付ける
これはWeb上でのエントリーシート、手書きでのエントリーシートのどちらでも起こりうることです。
特にWeb上で、スマホやパソコンを用いてエントリーシートを記入する際には
タイプミスや、変換ミスがないか、必ず提出する前に何度も確認をしましょう。
手書きのエントリーシートで書き損じた場合は、絶対に修正液や修正テープを使用してはいけません。
書き損じた個所を二重線で消して、訂正印を押してから訂正しましょう。
主語と述語がねじれていないかをしっかりと確認する
思いつくままに文章を書いていると、ついつい文章が長くなってしまうことがよくありますよね。
この場合に起こる可能性が高くなるのが、「主語と述語のねじれ」です。
例えば、以下の文章を読んでみてください。
「高校時代の一番の思い出は、文化祭でダンスをした。」
読んでいて違和感を感じますよね。
文末を「ダンスをしたことです。」に変更すれば違和感はぬぐえます。
しかし、次の場合はどうでしょう。
「高校での3年間はとても楽しかったが、その中でも一番の思い出は、やはり高校2年生の時に当時とても仲の良かった友達と、衣装なども全部手作りで準備して、当時流行していたK-POPアイドルの曲でダンスをした。」
少し違和感に気づきにくくなりませんか?
同じミスでも、文章が長くなればなるほどぱっと見ただけでは違和感の正体がわかりづらくなります。
しかし、主語と述語がねじれた文であることに変わりはないので、読みにくい文章になってしまいます。
これを防ぐために、文章は「短く」「完結に」「要点だけ」を書くとよいです。
さらに、推敲する際に主語と述語だけを抜き出した文にしてみると、
主語と述語にねじれがないかどうか、確認しやすくなりますよ。
伝えたいポイントを絞って、結論から書く
先ほどは1文の中で分かりやすい文章を書くためのコツを見てきましたが、
今回は1つの項目に記入する文章全体をわかりやすくするためのコツです。
文章を組み立てるときに、先にその項目での結論を提示したほうが文章としては読みやすくなります。
例えば、「学生時代に最も力を入れて取り組んだこと」の項目に、
いきなり「大学1年生の春に、テニスのサークルの新歓に参加して…。」と具体的なエピソードから入ってしまうと、結論がわかりにくくなってしまいます。
先に質問に対する答えを短く簡潔に述べ、
そのあとに具体的なエピソードやそこから得た経験などについて書く方が、
何を伝えたいのか先に理解したうえで文章を読めるので、読み手に対して親切です。
また、書いているときに自分が何を書いているか見失いにくくなるというメリットもあります。
3.各項目での注意点
ではいよいよ、エントリーシートの各項目における注意点を見ていきましょう。
志望動機
なぜ応募先の企業を選んだのか、という志望動機を記入します。
ここで注意しなければならないのが、「なぜその業界に進みたいか」だけに終始しないようにすることです。
業界に1社しか存在しないことはほとんどないですから、
競合他社ではなくその会社を選んだ理由をしっかりと述べられなければなりません。
そのためには、競合他社を含めた志望業界において、
志望している企業がどのような立ち位置にあり、どのような特徴を持っているのかをしっかりと知っておく必要があります。
そのために、企業のSNSやHPなどをしっかりチェックし、企業研究や業界研究を行うことが必須になってくるわけです。
ガクチカ
ガクチカ、と初めて耳にした人は何のことかわからないと思います。
ガクチカとは、「学生時代に最も力を入れて取り組んだこと」を省略したものです。
その名の通り、学生時代(大学生の間に限定されることもある)に力を入れて取り組んだことを記入します。
アルバイトやサークル、学業など、個々によって異なりますので、
自分が一番自信をもって頑張ったといえることを書けばよいでしょう。
ただし、このガクチカを説得力のあるものにするためには、ある程度お手本の構造を知っておく必要があります。
①活動を始めた動機、背景
②活動を続けていく中で見つけた課題
③課題を解決するためにどのような行動をとったのか
④行動の結果どのような結果になったのか
⑤そこから得た教訓や学び
この構造でガクチカを構成することができれば、かなり説得力のあるガクチカを書くことができます。
また、面接でガクチカについて聞かれたときもこの流れに従って話せば、比較的話しやすくなると思います。
さらに、企業によって
・「学生時代に最も苦労した経験と、それにどう対処したか」
・「がくせいじだいに」
自己PR
自分のアピールポイントを記入する欄です。
自分が持っているスキルや長所、自分の経験などがどのように応募先の企業の役に立つのかを明確にアピールする必要があります。
自己PRもガクチカと同じく、単に自分のアピールポイントを述べるだけではなく、
そのPR内容を裏付ける具体的な経験・エピソードや、
自分のアピールポイントが面接先の企業に対してどのように役立つのかということを示せるとよいです。
論理的思考ができる人が要求されるというのは、ここでも生きてきます。
自分のアピールポイントと具体的なエピソードと面接先の企業の特徴をうまく論理的に関連付けることができれば、
かなり説得力のあるガクチカに仕上がるでしょう。
また書く時のコツとして、PREP法という、「伝えたいこと」と「理由」と「具体例」を使って長所や短所を説明する記述方法を用いると非常に書きやすくなります。
PREP法に関しては以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ確認してみてください!
趣味、特技
多くのエントリーシートに設けられがちな特技や趣味の欄。
アイスブレイク的な役割で記入させられることの方が多いので、特に背伸びしてかっこいい特技や趣味を書く必要はありません。
逆に、無理に盛った趣味や特技を書いて面接でしどろもどろになる方が印象は悪いです。
面接の場などで詳しく聞かれても楽しく話せるような趣味や特技を記入しておけばよいでしょう。
長所・短所
名前の通り、自分の長所だと思う点、短所だと思う点を記入する項目です。
長所は自己PRの欄に書いたこととまるっきり一緒にならないように気をつけつつ、
ガクチカや自己PRと同じように具体的なエピソードなどを関連付けていけると話している内容に厚みが出ます。
逆に、少し難しいのが短所です。
自分のマイナスな面に関して企業に伝える必要がありますので、書くことを躊躇する就活生も多いと思います。
しかし、自分の短所をしっかりと理解しているということは、
自己分析が十分にできているということであり、また短所に対して自分で改善を加えることができる余地があるということでもあります。
そのため、自分の短所や短所にまつわるエピソードをしっかり述べたうえで、
自分が今後どのように変わっていきたいのか、応募先の企業に入社することでどのように変われるのか、
という意欲をアピールすることができれば、短所の欄を十分に生かせるでしょう。
間違っても「短所はありません!」と書かないようにしましょうね。
この項目で取り上げたものについては、そのまま1次面接で頻出となる質問でもあります。
エントリーシートを書く段階でしっかりと準備をし、自己分析や企業研究を十分に行っておくと、そのあとの面接での準備が格段に簡単になります。
エントリーシートを書くための自己分析の途中で、
自分が本当にやりたいことや、自分が就活で大切にしていきたいことが見えてくるケースも多くありますので、
数打ちゃあたる!と適当に書くのではなく、しっかりと準備をして挑みましょう。
4.最後に
いかがだったでしょうか。
それぞれの項目に留意点は多くありますが、すべての項目において言えるのは、しっかりとした自己分析が必要であるということです。
エントリーシートで聞かれている内容を軸にしながら自己分析を行い、就活における自分の軸を明確にしていきましょう。
また、エントリーシートを会社にメールで送る際は、ぜひ以下の記事も参考にしてみてください。