既に就活を始めている就活生の方はよくご存知かと思いますが、外資系企業のサマーインターンでの選考、日系企業の本選考を中心にグループディスカッション(GDとも呼ばれたり)が使われたりしてますよね?
しかし、グループディスカッションって、”何のため”に行って、”何を基準”に選考を行っているか、ご存知ですか?
おそらくまだグループディスカッションとはどんなものなのか、実態がわからないという方がほとんどなのではないでしょうか?
そこで、今日は企業がグループディスカッションを実施する目的と選考の通過についておおざっぱなイメージを掴んでもらおうと思います。
目次
グループディスカッションとは
グループディスカッションは、4人~10で席を囲い、あるテーマについて20分~30分議論します。
昨今企業が学歴だけで見るのではなく、コミュニケーション力を重視した採用を行うようになり、また多くの就活生を同時に選考できるという実用的なメリットも備えていることから、夏のインターンでは割と多くの企業がグループディスカッションを選考に取り入れています。
加えて、インターン本番でもグループワークをプログラムの中に組み込んでいる企業は多く、ここで優秀な成績を出すことができれば、早期選考ルートに乗ることも可能です。
また、夏のインターンだけではなく、春の本採用でグループディスカッションを採用する企業も少なくないです。たとえば、商社は最終試験の前にグループディスカッションを行いますし、日系メーカーや不動産は資料を使ったグループディスカッションを据えていることが多いです。また、グループディスカッションを主たる選考として据える企業(P&Gの一部部門など)もあります。
従って、グループディスカッションでの振る舞いをこの時期に覚えることは、今後の就職活動でかなり役に立つことになるのです。
グループディスカッションの倍率
倍率は、グループディスカッションのメンバーの6人の中で2人くらいしか落とさない「最低限のコミュニケーション力無い人を切る」型と、8~10人の中から何と一番良かった1~2人しか通さない「リーダーシップ発揮」型があります。前者は日系企業の選考の初期段階で行われることが多いですが、後者はコンサルティングファームの選考過程で行われることが多く、こちらはかなり難易度が高いものになっています。
しかし、グループの全員が選考を通過するものや、はたまたグループ全員が落とされてしまうグループディスカッションもあることも覚えておくと良いと思います。
グループディスカッションのテーマ例
グループディスカッションのテーマとしてはたとえば、
- 日本にもう一つディズニーランドを作るなら、何県に作りますか?(それはどうして?)
- 今日ディスカッションをするこのメンバーで今日一日を自由に過ごすとしたら、何をしますか?計画を立てて下さい。
という日常的な会話に登場しそうな話題から、
- 「成功」を定義して下さい
という抽象的なものまであります。
また、選考の目的によってテーマの種類が異なる場合もあります。
さらに、資料が配られ、その情報をもとにして議論を進めるタイプもあります。
以下にそれぞれの例をいくつかあげますので、参考にしてみてください。
「最低限のコミュニケーション力が無い人を切る」型のお題の例
【資料あり型】
「地図再現」ゲーム(野球チーム再現ゲーム)などのメンバーが異なる情報を持っている場合
【資料なし型】
「このメンバーで今日一日を過ごすとしたらどうしますか?」などの、答えの無い問
「リーダーシップ発揮」型のお題の例
【資料あり型】
顧客や製品データの複数枚の数値と文章から成る資料を渡され、売り上げの向上や顧客数の増加策などに関して結論を導け、戦略を作れ、意思決定せよ、という問(P&Gなど)
【資料なし型】
「エレベーターが混んでいて困っているビルのオーナーの相談に乗ってください」のような、何らかの課題の解決策を作る問(DI、アクセンチュアなどのコンサルティングファームなど)
(この問のような場合、フレームワークに従って仮定を設定し、メンバー全員が共有するところが非常に重要なポイントとなってきます。フレームワークについては高倍率GD完全攻略法の記事内でもふれていきます!)
このようなテーマに沿って、グループディスカッションを行っていきます。
GDでの評価
その際に、議論を発展的な方向に持っていけたか?という点を企業は評価しますが、どこを見ているのかイマイチはっきりしませんよね。これは面接官ではないとわからない上、業界・企業ごとにも評価のポイントが異なるので、究極的には、人事がどこを見ているかなんてわからないです。しかし、それでも一般的に見られているとされるポイントはありますし、何よりもグループディスカッションに受かる人は常に受かるという事実もあり、そのため、ある程度の評価される立ち振る舞いや、上手く議論を進めていくコツなどこの会員限定記事を通して学習し、GD練習会で実践していただくことで、GDの通過率向上につながると考えています。
とはいえ、即効で効く処方箋というものはなく、実践を積みながら慣れて頂くのが一番です。グループディスカッションは実際にやってみるとわかりますが、初対面の見知らぬ5人(本番では見知らぬ3~9人)を相手に、議論についていき、かつ面接官の印象に残るような発言、感じのいい振る舞い、ができるようになるまでは、ある程度の経験(慣れ)がいります。
アイドルなどが配信に利用している「SHOWROOM(ショールーム)」のサービスを立ち上げ、運営している前田さんも「グループディスカッションと面接の練習を合わせて1000回くらいやった」と豪語しているほどです。(参考)
外資系の企業でも、日系の企業でも、ある程度グループディスカッションの中での立ち振る舞いは共通しています。
この記事を読んでGDでの理想的な立ち振る舞い方を理解したうえで、少しずつ実践の中で自分なりの戦い方を見つけて、GDで連戦連勝できるようになっていきましょう!
まとめ
グループディスカッションとは?
①4~10人で席を囲い、あるテーマについて20~40分議論する選考スタイル。
②倍率は、6人の中で2人くらいしか落とさない「最低限のコミュニケーション力無い人を切る」型と、8~10人の中から何と一番良かった1~2人しか通さない「リーダーシップ発揮」型が存在する。
グループディスカッションのテーマの例
①グループディスカッションのお題は多岐にわたり、配布された資料を基に話すようなものもある。
②「最低限のコミュニケーション力無い人を切る」型と「リーダーシップ発揮」型とで難易度や傾向に差がある。
③ただし、評価される立ち振る舞いには一定程度共通点があるので、この記事を参考にして実践しながら自分のスタイルを確立していくべし。
次の記事は: グループディスカッションで見られているポイント